この「アリバイ」は、証明すると違法です。

    この「アリバイ」は、証明すると違法です。

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    会社勤めをしていると、年末に必ず「源泉徴収票」というものが発行されます。これは1年間の収入や課税状況などを証明するものなのですが、実は様々なシチュエーションで用いられることがあるのです。

    その中でもカードローンや賃貸住宅の契約などの際には、取引先の金融機関や保証会社などに提出することとなるのです。

    しかし、主婦や学生など無収入の人の場合は当然ながら源泉徴収票は発行されません。

    その場合はカードローンの契約ができずにお金を借りることができなかったり、部屋を借りることができなくなるというデメリットがあります。

    それだけならまだしも、近年問題となっているのが「保育園の入園手続き」です。

    保育園は、すでにある一定の収入がある家族がさらに働くために子育てができないという場合に利用するものとされています。

    逆に言えば、現在無収入の主婦が職を見つけて働きだすという場合には保育園の利用ができないということになるのです。

    このように様々な場面で、収入証明書ともいえる「源泉徴収票」は大きな意味を持つものとなるのです。

    このような無収入の人たちが、カードローンの契約や賃貸住宅の契約、さらには保育園の入園手続きを行うために利用しようとするのが「アリバイ会社」です。

    「アリバイ会社」は、実体のない会社(いわば「ペーパーカンパニー」)です。

    主な業務としては、利用者がアリバイ会社が指定した企業に実際に就職しているように見せかけるというものです。

    具体的には、例えばカードローンなどの契約手続きや審査において必ずといっていいほど行われる「在籍確認」の電話に対して、本当に在籍しているかのように見せかけるということも行います。

    そして本当に在籍して働いているということを証明するための「源泉徴収票」の偽造や、会社によっては「社員証」の偽造まで行い、金融機関や保証会社を信用させるということまで行ったりするのです。

    アリバイ会社を利用して自分の目的を達成できると本当にメリットだらけのように思われがちですが、実際のところはデメリットのほうが多いのです。

    もし、アリバイ会社を利用して契約したのが発覚した場合にはカードローンならば即時解約の上、お金も一括返済させられることになります。

    しかも、信用会社では永久ブラックリストに掲載されてしまうなどその後の人生で不利益しかない事態を招きます。

    また、状況によっては「詐欺罪」として告発されてしまうことにもなりかねないのです。

    一般的に契約する際には「虚偽の申告をしない」旨の規約が盛り込まれています。

    それに背いているのですから、このようなことになるのもリスクとして認識しておく必要があります。

    さらに「源泉徴収票」や「社員証」など書類を偽造して提出することがあれば、「私文書偽造罪」としても告発されてしまうことになることも覚えておかなければなりません。

    このような犯罪行為となった場合にはアリバイ会社が摘発されることはもちろんですが、当然ながらアリバイ会社の利用者にも厳しい処分が待っています。

    それらのことを十分に考慮したうえで、それでもアリバイ会社を利用しようと考えるのであれば、その選択は非常に慎重さが求められることとなるでしょう。

    近年は様々な社会問題が表面化してきており、アリバイ会社を利用する人も後を絶ちません。

    そのことがさらなる社会問題を招いていることもまた事実としてあります。

    しかし、まずはしっかりと社会のルールにのっとって対応していくことが本当に重要なことなのです。

    「どうせ自分のことなど聞いてくれない」と思い込む前に行政に相談することも必要でしょうし、なにより家族に相談することが解決に向かう最大の近道となるかもしれません。

    アリバイ会社などは、社会のニーズにこたえてくれているように一見すると感じるのかもしれません。

    しかし違法なものであるということを常に認識し、その後の人生に大きな影響を与えるかもしれないということを特に重要に感じて対応することが大事なことなのです。